歌壇俳壇面のコラム「うたをよむ」。今回は歌人・装幀家(そうていか)の花山周子さんが昨年刊行された若い世代の歌集を取り上げ、共通する人類への見方について考察します。 死んだ後つけられたから戒名であろうマンモスの名前の「ユカ」は 川島結佳子 『アキレスならば死んでるところ』 およそ四万年前の永久凍土から発見されたマンモスに人は名前を付けた。それが「戒名」と言い換えられるとき浮き彫りになる人類の独善性が ...
まず紹介したいのは、第1歌集が三島由紀夫に絶賛された春日井建さんに師事したという大澤澄子さんの『歌集いつの日か幸せになっていいけれど今すぐなってかまわないのよ』(角川書店・1980円)だ。 大澤さんは昭和20年、愛知県生まれ。本歌集にはこの10年、つまり70代で詠んだ女性ならではの歌が並ぶ。この間には本人の闘病生活があったというが、どの歌にも明日を信じて自転車を懸命に漕ぐ少女のようなみずみずしい感 ...
〈被災地に手向(たむ)くと摘みしかの日より水仙の香は悲しみを呼ぶ〉 〈帰り得ぬ故郷(ふるさと)を持つ人らありて何もて復興と云ふやを知らず〉 ...
第29回若山牧水賞の授賞式が1月30日、宮崎市であった。第10歌集「橡(つるばみ)と石垣」(砂子屋書房)で受賞した大辻隆弘さん(64)=三重県松阪市=と、第2歌集「Mother」(ながらみ書房)で受賞した高山邦男さん(65)=東京都武蔵野市=が喜びや ...
7人組ダンス&ボーカルグループ・BE:FIRSTのRYOKIこと三山凌輝とアイドルグループ・乃木坂46の久保史緒里がW主演を務める映画『誰よりもつよく抱きしめて』(7日公開)の「短歌コラボビジュアル」が6日、公開された。
歌集の表紙や挿絵、画家からの手紙など60点を並べた。画家は日本画や洋画の13人。信綱が自身で手がけた最後の歌集「山と水と」は、装丁を大観が担当し、山や松を幽玄に描いた。玉堂は浅間山など旅先から自筆の絵入りではがきを送り、青邨も東大寺を描く自画像などの ...
繊細だが思い切りがよく、言葉がのびやかで流れるよう――。
〈被災地に手向(たむ)くと摘みしかの日より水仙の香は悲しみを呼ぶ〉 〈帰り得ぬ故郷(ふるさと)を持つ人らありて何もて復興と云ふやを知らず〉 上皇后美智子さまが昭和、平成に詠まれた未発表の和歌466首... 残り 3542 文字 ...
繊細だが思い切りがよく、言葉がのびやかで流れるよう――。